本文を読む前に、みんなで話し合おう。
1.太陽系 には、どんな惑星 がありますか。
2.あなたは宇宙人 がいると思いますか。
3.2.の答えを証明 することができるでしょうか。
4.もし、宇宙人 がいるとしたら、どんなメッセージ を送りたいですか。そのメッセージ は、どんな方法で伝えればいいでしょうか。
その後、外の惑星 の探測 も行われてきたが、火星 よりも更に条件は厳しく、数々の 調査にもかかわらず、生物の存在する可能性 は全くなかった。
残念な ことに 、太陽系 の中には、地球以外 に生物のいないことがはっきりしているのである。
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宇宙人 の存在を科学的に確認 しようという試み は、いろいろとなされてきたが、その一つがパイオニア10号 打ち上げ にあたって 積み込まれた 宇宙人 へのメッセージ である。
これは、人類が初めて銀河系 宇宙をめざして 送り出す 記念すべき ロケット 第一号 だった。
太陽系 空間 をはるばる 飛行し、木星 ・土星 に関する多様な データ を地球へ送り続け、1983年についに太陽系 の一番外側を回る冥王星 (めいおうせい)の軌道 を横切って 太陽系 の外へ飛び出した 。
永久に 地球には戻らず、宇宙空間 をあて もなく さまよう ことになったわけだ。
パイオニア10号 が、今後どのような星に巡り合う か分からないということで 、メッセージ を刻んだ 盾 を積み込んだのである。
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それには、人間の言葉を書いても理解できないだろうからと、一応絵と図 でいろいろ説明してある。
まず、男女 の姿を描いて 地球人 とはこういうふうな 生き物 であると示している。
その後ろはパイオニア の略 図 。
比較 すれば人間の大きさがつかめる わけだ。
これとは別の位置 に太陽とその惑星 が順番に描かれている。
そして、太陽から三番目の惑星 、つまり地球からパイオニア が飛び出した ことを矢印 で表している。
このようなもので人間の意図 が伝わる か否かは 疑問 ではあるが 、ともかく コミュニケートする 意志のあることを示し、高度文明を持つ宇宙人 なら、この程度の意味が解ける だろうと、期待 しているのだ。
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宇宙の歴史は百五十億年ぐらいだと推定 されている。
その膨大な 時間を考えれば、人類に文明が誕生してからの一万年は、言う までもなくわずかな時間である。
広大な 宇宙の中には、太陽系 よりもはるか昔 に誕生し、人類よりももっと高度で理想的な 文明を持つ知的生物 が必ずいるにちがいない。
そうした 知的生物 は、同様な文明の発達した他の 天体 と星間 通信 をしているかもしれない。
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ともかく 、宇宙は時間も空間 も巨大であり、人間の常識的な 概念 や感覚 では推し量る ことはできない。
これまでに人間が成し遂げた ことといえば、たかだか 太陽系 の成り立ち を探り、地球の衛星に足跡を残した くらいだ。
我々が、文明を持った生物として宇宙にその存在を示すためには、宇宙のなぞ を解明 しつつ、考えうる あらゆる手段 でメッセージ を送り続けなければならないであろう。
宇宙時代 の幕開け は今まさに始まろうとしている 。
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