本文を読む前に、みんなで話し合おう。
1. あなたの国で、ふだん使われている銀貨 や銅貨 は、どんな形をしていますか。
2. もし、お金の形が三角や四角だったら、どんな心配があると思いますか。
3. お金に関係のある漢字にはどんな字がついていますか。それはなぜですか。
4. 「大昔 の中国のお金」の写真を見てください。いろいろな形だった銀貨 や銅貨 が、どうして今のような形になってきたのだと思いますか。
私たちがふだん使っている銀貨 や銅貨 は、みな丸い形をしている。
銀貨 や銅貨 が丸いのは、日本だけではない。
では、なぜ、銀貨 や銅貨 は丸いのだろうか。
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お金は、物を売ったり買ったりする時に、いつも使うものである。
だから、できるだけ 取り扱い に便利な形がよい 。
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もし、お金の形が三角や四角だったら、どうだろう。
そのような形だと、角があって手に持ちにくいし、数えるのにも不便である。
財布に入れたり袋に入れたりするのにも、入れにくい。
また、入れ物がいたみ やすい。
その上 、お金の端が欠けたり 割れたりするという心配も出てくる 。
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ところが 、丸い形だと、取り扱い に大変便利である。
また、お金がいたむ ことも、ずっと少ない。
それで、お金は丸い形に作られているのである。
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お金の形は、初めから丸かったのではない。
昔の中国では、珍しい貝がら がお金として使われていたということである 。
その証拠に 、お金に関係のある漢字を見ると、「硬貨 」の「貨」、「財産 」の「財」、「売買 」の「買」、「旅費 」の「費 」、「家賃 」の「賃」、「貯金 」の「貯」、「貿易 」の「貿」、「資本 」の「資」など、みな貝という字がついている 。
また、くわ や刀のような道具 を持っていて、それを、欲しい物と交換 していたということである 。
昔の中国のお金がくわ や刀の形をしていたのは、そのためである と言われている 。
また、やりの形をしたお金を使っていた国もあった。
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しかし、それらのお金は、使っているうちに 、だんだん使いにくいことがわかってきて、今のような丸い形になったのである。
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