本文を読む前に、みんなで話し合おう。
1. あなたの国では、どんな材料を使った家が多いですか。
2. あなたは、北極圏 にある雪の家を知っていますか。
北極圏 に住む人々は、なぜ、雪を住まい の材料にしていたのでしょうか。
3. 住まい を作る材料は国によって、または 地方によって違います。それはどうしてだと思いますか。
人間 の生活は、自然との戦い から始まった と言われている。
戦い といっても 、初めは、自然の厳しさからどのように身 を守るかということであった。
そのために 、人間 は住まい を作った。
気候や風土 に対する工夫 は、建築 の大切な要素 となった のである。
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かつて 北極圏 の人々は、冬になると、雪の固まり を四角に切り 、おわん を伏せた ような形に積み上げて 家をこしらえて いた。
寒い土地で雪の家とは不思議に 思われる かもしれないが、雪は、木や石よりずっと熱が伝わりにくいものなのである。
雪でできているから、火をどんどん燃やす というわけにはいかない が、わずかな 火でも、または 体温 だけでも、熱が外へ逃げなければ 、そのうちに、部屋の中が暖まる というわけである 。
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次に、暑い地方ではどうだったのだろうか。
南アフリカ のある種族 は、泥 を固め 、草で屋根を覆って 、家を作っていた。
泥 の家は、太陽 光線 を避けるのに都合 がよかったからである。
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暑い国でも、東南アジアのように雨の多い所では、泥 の家だと、たちまち 崩れてしまう 。
それで、竹や木を組み合わせて 風通しのいい 家を建てた。
また、地面 に直接建てずに、地上 や水上 に支柱 を立て 、その上に家を作ることもあった。
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